クラシックバレエあーとかんぱにぃホームページ

 

あとがき~自作解説~

   

舞台を作るには、想像を絶するエネルギーを必要とする。
緊張とストレスと限界と戦いながら、舞台は出来上がっていくのだ。そして、それぞれの立場でドラマが繰り広げられている。

今回したためたのは、舞台にたどり着くまでの長い長い期間の中の本の一瞬の舞台裏ではあるが、主宰の側の何となくの心境を知っていただけるとありがたい。
威張り腐っているとかわがままだとか思われがちな私達主宰にも底知れぬストレスがあることを、それまでのドラマ(歴史)があることを知っていただきたい(あくまでも私の場合だけど・・・苦笑)。

私には私の理想とするバレエがあって舞台がある。舞台は本番一発勝負で、やり直しも言い訳も通用しない。一瞬の本番にかけるエネルギーを感じる舞台が私は好きだ。
しかしそのエネルギーはあつかましくてもあさましくてもいけない。人様に押し付けるようなものであってはならない・・・とこの5年で学習した。

「始動」「展開」「発展」と私なりのポリシーをもって、3カ年計画で全幕を作り上げてきた。技術はもとより、精神面、「あーと・かんぱにぃ」の「理想」のカラーを探りながら・・・。
「発展」の舞台を終えた今「理想」の「かけら」が見えてきた。
舞台は関わる人全員でつくるもの、そう訴えていながら、今までの私は私の「理想」だけをただ押し付けていたような気がしている。
内側から湧き出るエネルギーがあって、初めてホンモノの「舞台」の感動を観客も出演者も感じることが出来る。
私の目指しているのは創り手も、見ている人も踊る人も、元気になれる舞台である。
どこを切ってもわだかまりの出てこないそんな舞台である。
おのおののエネルギーは押し付けることでは発生しない。ただストレスを生み出すだけだった。今、私はそのエネルギーを導く術を模索している途中である。
ギスギスもピリピリもしない、チンタラもマンネリもない、うわべだけでもない、それでも熱く一生懸命で本音でブツかって本音でハジケラレル、理想の空間をおバカ丸出しで、ここ「あーと」に作ろうと、もがいている。

「発展」の舞台の後には「進化」という公演のサブタイトルが用意してあった。
爆走好きの私が、この「進化」の緞帳をしばらく上げないことにしたのだ。
出演者の側のなんとなくのストレスをカンの強い私がストレートに感じる機会が多かったから・・・。だからこの全幕は私にとってはとても特別なものだった。
「発展」の舞台の準備に入る前にこの件(自主公演当面休止)については出演者に宣言してあった。その宣言が何かの意味をもったのか「発展」の舞台は私の理想にもっとも近い形となった。

この5年、がむしゃらに走ってきたことを後悔しているわけではない。命がけで走り続けてきたことで、「やれば出来る」を学んでくれた人もいると信じている。
そして、事細かに説明しなくても、私のやりたいことを自ら理解してくれた人もいる・・ハズ(苦笑)。
たかが一教室の舞台かもしれない。そこまで大袈裟に考えなくても・・・と言われそうだが、されど舞台なのだ(苦笑)。

舞台の有り方が教室の精神に大きく関わってくると私は思っている。
一教室の舞台の有り方が一般の方に対する「バレエのイメージ」になると、ひとり勝手に重大な責任と戦っている(苦笑)。

私が「進化」の緞帳を上げるとき「あーと・かんぱにぃ」は初めて本当の「あーと・かんぱにぃ」になれる。これまで私の無理難題に応えてきた「あーと」だから、きっと「進化」の緞帳も上げられると信じている(←期待♪)。

「進化」の舞台は「発展」を超えるものでなくてはならない。技術もまた精神面も・・・。
そして私自身も・・。時にこの駄文を読み直して、舞台への熱い情熱を私の中で密かに育て続けたい。

諦めることなく進み続けたら、「きっと何かが見えてくる」と、今も単純に考えている。

                        2003年 5月  川留美智子 
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