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第21話

   

「おもちゃの国(着ぐるみたち)」の準備も無事終了。次は雪・・。ふぅー。
着ぐるみ→雪の軍団は上手袖で衣装替えの予定。今度は上手袖に猛ダッシュ!
衣裳を替えてトゥシューズのリボンを縫い付けるため、ロマンのスカート部分のチュールがグチャグチャになるのだ。
「お客様の気が散るようなことはしてはいけない!」バレエの神様の言いつけを守るべくチュールをまっすぐにオロシテおろして、おろしまくる!
私にやらせるのが悪いと思うのか、自分で何とかしようと触って、余計にぐちゃぐちゃになってしまう踊り手も出現!「触るなーーー!」。
息を整えて、同時にトゥシューズのリボンのチェック。

舞台はクララのアダジオ。

まもなく紗幕が上がると思ったその時、紗中に小道具が残っているのを発見!
「ミチ○○――!! 紗幕が上がる!小道具、撤収せぇー!」
ミチと同時に、私の声に舞台スタッフの方が反応して走り出したのが見えたような・・・(汗)。

後に聞いたところによると、同じころ舞台の神様も下手袖でそれを発見し
「あーと」きっての男役トップスター(くどい?)コウコちゃんが、お父さんの衣裳のまま、紗中に飛び込んで撤収作業をしたとか・・・(^^;。黒服軍団は何処へ??

雪までの転換、衣裳替えが終わると、私を含めた黒服軍団はひと段落。ほぅー。
あとは、曲の途中で引っ込んでくる雪の精たちのチュールを下ろすことと、トゥシューズの紐をチェックすればいい。
明かりの神様の「雪の景」の明かりを見たくて客席に行った私。
「あ・・・」
トゥシューズを履いていない子が白の布バレエを履いているではないか・・・(ホントはピンク・・・・)。
なんてこったい・・・(泣)。

履き替えさせるべきか、どうするか、走りながら悩んだけれど、踊り手の動揺を案じて、そのまま続けさせた(気がついたお客様、ゴメンナサイ)。

「雪の景」の途中、舞台の神様がニコニコしながら話しかけてきた。
「ねぇねぇ・・・川留さん、俺、今日、一回もきっかけトチってないと思わない?」
「ホントダァ(^^」と応えたものの・・・いやいやトチったら困るし・・・(苦笑)
全幕だってばぁ・・・(爆)。

明かりの神様も時々、下手袖に降りてきて、私やら出演者に励ましの声をかけてくれる。
私達の緊張を解くために時に面白いことをしたり言ったり・・。
舞台袖はとても温かな雰囲気だ。スタッフの皆さんに支えられまくっている私達。

「あーと」の初めてのホール本番は、忘れもしないスタジオ開設から6ヶ月しかたっていない夏の熱い日だった(しかも台風接近の予報をワクイパワーが吹っ飛ばして・・)。
会員もまだ集まってもいない「あーと」のために、大阪からワクイバレエスクールの皆さん、鳥取から池澤バレエスクールのみなさんが出演してくださることに なり旗揚げ公演が実現された。右も左も分からない出演者全員に涌井先生は舞台監督の舞台の神様を紹介され、舞台スタッフがどれほど自分たちの舞台にとって 大切な人たちなのかを説明してくださった。

真似をすることしかできない私は、今も会報やおしゃべりを通じて舞台スタッフのありがたさを会員に伝えている。どんなに優秀な人でも舞台をたったの一人で やってしまうことなど出来ない。出演者自身が、そこに多くの人の支えがあることを常に意識しなければならないのは当然のことだと思う。

一幕も無事に終了し、休憩時間に入る。ここで私は緞前に、営業(?)へとはせ参じる。
ピンスポットがとてもまぶしかったのは、明かりの神様の愛情だろうか??
お客様に対して正装していない姿でご挨拶に上がるのは、失礼だ!と過去に苦言を頂いたこともあるが、私は生粋の裏方なので、黒服軍団のいでたちで通している。万が一、
涌井先生から同じ苦言を申し渡されたら、私は早急にご挨拶の服装を改めるであろう(苦笑)。

名目上は主宰のご挨拶だが、ご挨拶は一瞬だ(苦笑)。だって任務は営業だから・・・(爆)ファンクラブの会員募集、本屋さんの案内などを行うのだ。ついつ い調子に乗って「涌井先生からはサインがいただけるかもしれません」といったら、何人かのお客様がロビーへ急いだ。パンフにS先生からのお言葉も賜ってい ることを喋ったら、バレエ関係者と思われる人が、慌てて売り子に化した黒服軍団から奪うようにパンフを買ったのも見逃さなかった(爆)。

「あーと」は偉人と呼ばれる人々のご尽力と愛情で、不釣合いなほどのハクを確実に付けていく。あんなに恐縮していたのに、いつの間にか、それをおもしろがっている私にも自分の事ながら、全く困ったもんだ(爆)。

 

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