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第6話

   
涌井先生にガナリが届き、いよいよ舞台稽古(ドキドキドキドキ☆)

「皆さん宜しくお願いします。出演者の方でお仕事のすんでいない人がいますから、今日は雪から2幕を通って、一幕を出来るところまでやりましょう。ホールを10時には

出ますから、9時30分には終わる予定です。」涌井先生はガナリを通して今夜の段取りを全員に説明してくださった。ホールという公共の施設との付き合いは時間を守ることが鉄則である。
舞台の仕込を待ち、始められた時間は8時少し前だったような気がする・・でも記憶が確かかどうかは自信はない・・。正直、もう1週間ぐらいは自分の中に時間の感覚はなかった。
音響をお母さんの一人にゆだね、私は上下の袖のチェックと伝令をすることにした。
全幕をたったの38人でやってしまおうという「あーと」。小さな子も平均4曲の持ち曲。多い子になると小学生でも5曲を持っている。2時間のうちに5回の 衣裳がえをするのだ。衣裳によってシューズを履き返るのは当然。タイツごと変える子もいる。頭飾りももちろん。トゥシューズを履く人はトゥシューズに履き かえるたびに紐を縫い付けなくてはならない(トゥのリボンが万が一出てきたら、みっともないから)。

これまで舞台裏を固めていたプロフェッショナル(?)な黒服軍団(お母さん方)が衣裳替えの最も多い時間に出演しているから、裏はとても心配だ。前回のリ ハーサルでも袖の中の動きが悪く、私はかなりな勢いでヒートした。出演者を援護するお母さんたちの動きに不備があると本番が上手く回らない。お客様の集中 力が途切れないように、曲と曲の間は速やかに進める・・と言うのが涌井先生のお考えだ。私も大賛成である。出演者のスタンバイをまって曲が始まるような舞 台は、見ていて疲れる。涌井先生の舞台が凄いのは、そういうところまで徹底して作られるからだと思う。一般的なバレエ教室の舞台は、どちらかと言うと出演 者を主体に舞台が作られているような気がする。涌井先生の舞台づくりを拝見していて学んだことは、舞台はお客様主体で作らなければならないと言うことだ。 お客様主体で作った舞台は出演者の成長にも著しくいい影響を与える。

「あーと」はバイオ(?)で育つ・・ここ最近の鹿児島での評価だ。噂を耳にするたびに「当然だ!バレエの神様がついている・・」とほくそえんでいる。
鹿児島のたくさんの方に、どうして「バイオ」なのかを伝えたくて、涌井先生のリハーサルは「公開」で行っているのだけど、なかなか足を運んでいただけない。
作られる過程に大きな意味があることを知って欲しいだけなのに・・(苦笑)。間違っても喧嘩を売ってるわけじゃない。しかし誤解を受けやすい風貌の私の思いはいまだに伝わらない(苦笑)。

「あーと」の黒服軍団(お母さん方)の任務の中に「伝令」と「記録」という係りがある。伝令は、涌井先生に言われたことがすぐに理解できない小さな出演者やデビューの出演者、舞台裏を固めるお母さんたちに先生の指示を的確に伝える役目である。
記録はその名の通り、涌井先生のおっしゃったことを全て書き留めて、後に衣裳のこと技術のこと伝わっていないことがないか・・確認するための重要な任務(?)である。
伝令や記録の係りが認識しなければならないことは、頼られすぎないことである。リハーサルのとき当事者に飛ばされる声は、本来、当事者が確実に認識する必 要がある(舞台に立つ以上、年齢は関係ない)。後で誰かが教えてくれる・・というようなのんびりした感覚ではホール本番など対応できるはずもない。
完璧を目指し、あくまでも補足的立場でこの任務は遂行されるのだ。

衣裳のこと、道具のこと、メイクのこと、ドタバタと段取りを済ませ、舞台に目を向けて唖然とした。

フォーメーションが美しくない・・・。
出演者は、これまでのホールでのリハーサルと全く同じ感覚で踊っているのだろうけど・・・

なぜだろう・・???


つづく(次へ)

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