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第2話

   

空港でのお食事の時間、涌井先生に営業部の功績をご報告。
パンフに20ページの広告は凄い!とお褒めの言葉を頂いた。この広告件数には実は奥の手が隠されていたりする・・・書きたいけれど企業秘密だ(なんじゃそりゃ?)。
涌井先生には企業秘密も当然暴露した。そしたら何故か大喜びで「わたし鹿児島に住もうかなぁ?」とおっしゃった。私はおバカだけど(苦笑)先生が本心から そんなことをおっしゃっているわけじゃないことは心得ている。でも、先生にそういっていただけるのは、とても嬉しい。だから先生に「是非!!」と申し上 げ、小さな目をキラキラにしてみた(気づいていただけなかったと思うけど・・・)。芸術の業界に身をおいていない庶民的な私の変てこな発想(企業秘密?) は、先生を楽しませるらしい(とりあえず、わたしも「あーと」の役に立っているみたい・・苦笑)。メキメキと先生のテンションは上がっていった。先生から こぼれてくるのは「よし!がんばろっ」のお言葉。ありがたい。

「あーと」の会員は漏れなく足首が弱い。そのことを前回のリハーサルで先生に厳しく注意された。なんとかしないと、と思っていたけど私たちに出来ることは せいぜい「足首!足首!」と叫ぶことだけだ。数日前にワクイバレエ団から届いた椅子とともにプレゼントと称して「甲伸ばし機」というのが入っていたこと は、事務局のKさんからのメールで知っていた。けれど・・痛そうな名前(?)だったし、上等なお椅子様たちだったから、梱包を解かなかった。ホールにお連 れして(?)から梱包を外したほうがお椅子様も怪我をしなくてすむ・・と思っていたのだ。テンションの上がった先生が「甲伸ばし機やってる?」とおっ しゃった。「いえ・・まだ梱包を解いていません」「あかんやないの!速く行って甲を出さなきゃ!」そして例の護送車(私のチビ車)のまつ、駐車場へ急ぐ。

先生をお迎えに上がるとき、チビ車にはヴァームが一緒に乗る(?)ことになっている。アミノ酸をしっかり摂取していただいて、少しでもお疲れにならないよ うに私に出来るホンの些細な心配りだ。先生に飲んでいただきながら、車を出した。先生が本日の予定を聞かれる。応えている途中「今日、金曜日なの?私、向 こうのレッスンどないなってんのやろ??」とおっしゃった。「ミミ先生、代講です。」冷静に応えた。「へ!?・・・」先生はビックリされて、とてもおおら かに笑われた。ミエチャンが「あーと」にやってきてから毎日ワクイのHPはチェックしているのでワクイの動向と先生の予定は私の小さな脳みその中にイン プットされている。これまた先生のウケがいい(やっぱり私は「あーと」の役に立っている・・クドイ・?)。

空港を出て車中、やはり先生は鹿児島までの景色をご堪能・・。前回学習させていただいた韓国岳と高千穂の峰と霧島山をおさらいした。空港は桜島と3つの山の間にあるので、谷山までの距離感をしかと感じられたご様子だった。

「いよいよ、全幕やね。川留さん」突然、感慨深げにおっしゃった。

不覚にもぐっと涙がこみ上げてきそうになった。庶民的な発想を変えることなく、全席無料に、舞台経費の徴収をなくし(衣裳代などは各自に負担してもらってるけど・・)、本当にただの意地でここまでこぎつけたのだ。
普通の主婦の私がバレエ屋になって、しばらくしたころ「全幕を上演する力がないとバレエ教室とは認められない」、そういわれて、ムカついた(根はホントの 子供より子供だから・・爆)。ムカついた勢いで「全幕をやってやろうじゃないか!!」と、3年間、周りが止めるのも聞かず、ただただ走り続けてきた。

旗揚げしてまもなく「素人集団」と笑われたこともある。
リノリウムのない舞台でメンバーを踊らせて「トゥシューズでは踊れないのね」と言われたこともある。
素人の私が主宰をつとめることで「芸術への冒涜だ」とののしられた。

踊れるようになって見せ付けてやるしかない!ずーっとそう思ってきた。
「わたしの"あーと"をなめんなよ!」何百回、自分の中で唱えただろう・・・。

事細かに涌井先生にご報告していたわけではないけれど、多分先生は私の中にある何かを感じていてくださったに違いない。

いろんなことが頭の中を駆け巡ったけれど、そのときの私には「宜しくお願いします・・」という言葉しか出てこなかった。

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